2024年3月29日金曜日

新着資料のお知らせ

 児童文化研究センター所長の浅岡靖央先生より『ビランジ』全50号をご寄贈いただきました。排架場所は、センター入り口から見て右奥の引き出しです。全巻揃っているのはとても貴重なことです。みんなで大事に使いましょう。

 『ビランジ』は竹内オサム先生(同志社大学名誉教授、マンガ研究・児童文化研究)の個人誌です。マンガ研究の黎明期からずっと、竹内先生は同誌において基礎資料や貴重なデータを紹介し続けていらっしゃいました。
センター論文集が入っている棚の下にある
引き出しに、『ビランジ』が入っています。
 一刻も早く構成員の皆さまにお目にかけたい!と、春期閉室が明けてから大急ぎで登録しました。貼り紙もまだ仮のもので恐縮ですが、もう使えます。
 せっかくの貴重な資料です。読まないなんて、もったいない!

2024年3月15日金曜日

春期閉室のお知らせ

 児童文化研究センターは、3月16日(土)から24日(日)まで、閉室とさせていただきます。
 ご不便をおかけいたしますが、なにとぞご了承くださいませ。

本日(3月15日)、学位記授与式が行われました。
ご修了、おめでとうございます!


2024年3月14日木曜日

ムナーリとレオーニ(34)

1950年

 この年、レオーニはコネチカット州のグレニッチ(都市の名称、原文ママ。ニューヨークから見て北東に位置するGreenwichのことだろうか)に引っ越しをする。この年に「想像肖像」というシリーズを始めたとある。「想像肖像」シリーズの作品は、1963年の個展で展示されることになる。図録のキャプションには、「このシリーズは記憶の中にある顔とその正面性を追求したもの」(p.115)という説明がある。眼差しの強さは描かれた顔によってまちまちだが、静かに見つめていると、絵の人物から見つめ返されるような厳粛な感覚がある。

 また、1950年の項目には「ニューヨークに移ってからは、ボブ・オズボーン夫妻やアレクサンダー・カルダー夫妻と交流を深め」たとある。1年のうちに2度も引っ越しをしたのだろうか。作品制作や人的交流もさることながら、その引っ越しの多さに驚いてしまう。

 一方、ムナーリは1948年に設立に加わった具体芸術運動に関連する作品制作を続けており、1950年には「読めない本」シリーズと「陰と陽」シリーズの個展をそれぞれ開催。また、第28回ミラノ国際見本市のモッタ社のパビリオンのために設計を……ん? モッタ? え? モッタ? あのMotta

 思わず何度も読み返してしまったのだが、それというのも同じ製菓会社で、レオーニが働いていたことがあったからだ。1934年に就職した製菓会社モッタ社の広告宣伝部門で、レオーニは「モッタレッロ」というキャラクターをデザインしていた。まさか1950年のところでモッタに再会するとは!

モッタ社は戦前、パネットーネ(イタリアで食べられるクリスマス用のケーキ)やコロンバ(やはりイタリアの、イースターのお菓子)で成功していた。年譜によると、ムナーリが設計したのは、モッタ社のパビリオンのため、高さ12メートルの《役に立たない機械》だったそうだ。

生活にワクワク感や潤いを与えてくれるお菓子を作る会社と《役に立たない機械》の組み合わせ、なんだかいいな…などと思いながら、レオーニが若い頃に手がけた広告の図版を再び眺めるのだった。

 

【書誌情報】

奥田亜希子編「ブルーノ・ムナーリ年譜」『ブルーノ・ムナーリ』求龍堂、2018年、pp.342-357

「レオ・レオーニ 年譜」『だれも知らないレオ・レオーニ』玄光社、2020年、pp.216-219 ※執筆担当者の表示なし

遠藤知恵子(センター助手)

2024年3月7日木曜日

ミニ展示 3月7日~15日

 センター入り口で、センター蔵書のミニ展示を行っております。

 

絵本ジャーナル Pee Boo 15

ブックローン出版、19942


 展示期間中も貸し出しをすることができます。どうぞお気軽にご利用ください。この雑誌の排架場所は、センター入って奥の「小さな資料のコーナー」にあります。

福寿草の季節です

2024年3月1日金曜日

3月になりました

 今日から3月。
 冷たく曇った空のもと、朝のキャンパスにはこんな訪問者が。

茶色の猫さんが、植え込みを歩いていきます

何かを見つけた様子で、立ち止まりました

じーっと見ています…
何を見ているのでしょう?

あっ、立った!
それにしても、猫って長いですね

 この猫さんは、いったい、何をそんなに熱心に見ていたのでしょう。

 後期の授業期間が終わった大学では、行き来する人が少ないせいか、猫のほかにも、最近はメジロやシジュウカラやカルガモといった野鳥をよく目にするようになりました。
 センター助手の一人は、
「先週、大学の池でカルガモを5羽見ました。例年、多くても3羽くらいしか見ないのに…最高記録です!!」
 と、嬉しそうに報告していました(毎年、数えていたのですね。そんなに鳥に気を取られていて、仕事は大丈夫かしら)。

 人も猫も野鳥も、静かなキャンパスで春を迎える支度をしています。