ついに…ついに、念願だった苺パフェを食べることができた!
東京都写真美術館のカフェ「フロムトップ」の苺パフェ、ずっと気になっていたのだ…。
夏に食べた無花果と葡萄のパフェもとても美味しかったが、春頃から提供される苺パフェのことは、2年前から気になっていた。
エディブルフラワー(食用花)をあしらった愛らしいパフェ本体に、お好みで温かなチャイや黒胡椒をかけて食べる。甘さを控え、お茶の苦みやスパイスの香りを活かしたパフェなのである。頑張って早起きして来た甲斐があった。
この日の目的は映画鑑賞だったのだが、児童文学に携わる者としてはちょっと気になる展覧会も開催中である。コレクション展「TOPコレクション〈時間旅行 千二百箇月の過去とかんずる方角から〉」である。会期は7月7日まで。
自慢するわけではないが、私はもうずっと前に観た。
今からちょうど100年前の1924年に刊行された宮澤賢治の詩集『春と修羅』に触発された展示である。第一室から第五室まで、たっぷりと時間旅行をしてきたが、特に印象的だったのは、『LIFE』や『アサヒカメラ』といった雑誌のバックナンバーも一緒に展示されていたこと。それぞれが出版された時期の世相を、場合によっては写真以上に反映しているのである。写真と雑誌が一緒に展示されることで、より時間旅行っぽい鑑賞ができて面白かった。
このコレクション展が行なわれているのは3階展示室で、4階には図書室がある。この図書室も面白い。開催中の展覧会と連動した関連図書コーナーを用意してくれているのである。東京都写真美術館のwebサイトでブックリストを入手することもできるが、現物を一気見できる喜びは、何ものにも代えがたいものである。
そうそう、帰り際に、開催予定の企画展のチラシを手に入れた。
いわいとしお×東京都写真美術館
光と動きの100かいだてのいえ
―19世紀の映像装置とメディアアートをつなぐ
夏休みの子どもたちをターゲットにした展示らしく、親子向けや子ども向けのワークショップも予定されている。会期は7月30日(火)~11月3日(日)。
チラシに印刷された過去の展示風景の数々を見た感じでは、メディアアート縁日とでも言いたくなるような、楽しそうな雰囲気である。…梅雨入りもまだなのに、夏休みが待ち遠しくなってしまった。
熊沢健児(ぬいぐるみ・名誉研究員)
センター入り口で、皆様をお出迎えするテディベア。
児童文化研究センターに住み込みで働いており、空き時間を利用して、ブログへの執筆協力をしている。ブログの記事は主に、展覧会・書籍・映画の感想。猫村たたみ(三文庫の守り猫)とタッグを組み、書評コンクールのコメンテーターなども務めている。