2025年10月16日木曜日

ミニ展示 10月16~31日

秋の夜は ねる子おこして遊びたく 茂田井武


 「秋の夜は ねる子おこして遊びたく」…こんな句を詠んだ茂田井武の絵ばなし(絵物語)を展示します。


展示中の本

ヱバナシ フシギナコドモタチ

もたいたけし文庫10 山口卓三 編 トムズボックス 2000年


収録作品

「フシギナコドモタチ」より

茂田井武 画・文「フシギナコドモタチ」

教養社 1947年 

 トモキチとマリ子が三時のおやつを食べようとしたちょうどそのとき、掛け軸の絵に描かれた仙人と仙女が二人を呼びました。呼ばれるがまま、掛け軸の中へ歩いていくと、そこは不思議な子どもの国でした。






南江治郎 作 茂田井武 画「お日さまの歌」

掲載誌:『子供雑誌』(白鳥社)新年号 1948年1月

「お日さまの歌」より

 人形劇ですが、脚本を省き茂田井による絵のみ収録されているため、まるで人形によるパントマイムのようです。ユーモラスなライオンの表情や、ペタペタ、ノシノシと歩むペンギンの仕草など、魅力たっぷりです。


「星の輪」より

茂田井武 作「星の輪」

掲載誌:『子供雑誌』(白鳥社)2巻3-5号 1947年7・8月-11・12月

 凧ちゃんは、凧つくりの名人です。ある日、先生に呼び出され、外務省の人に連れて行かれます。行き先は港でした。凧ちゃんは外務省の人からジャケツ上着)と易しい英語の字引(辞書)とパスポート、そして手紙と証明書を渡され、一人で船に乗り込みます。船の行く先は…?







 冒頭に引用した句は、茂田井武の1946年10月7日の句日記にあったもので、ウェブサイト『茂田井武びじゅつかん』「展示室1」、10月のページより引いたものです(http://www.y-poche.com/motai/01_tenji01/index.html)。