2025年4月2日水曜日

新刊本のお知らせ

『ちりめん本 海を渡った日本昔ばなし Japanese Fairy Tales

尾崎るみ監修 浜名那奈訳 東京美術 2025年4月

 一家に一冊は持っておきたいような、愛らしいちりめん本の影印本が出版されました。長谷川武次郎が明治18(1885)年に刊行したちりめん本「日本昔噺」シリーズより『桃太郎』『舌切雀』『猿蟹合戦』『花咲爺』『勝々山』『鼠嫁入』『瘤取』『浦島』『因幡の白兎』『竹箆太郎』の英訳版を選び、これら十作品の表紙・表題紙・本文・奥付など広告と裏表紙を除いたページが影印され、各作品の主要な登場人物を紹介する扉が新たに付け加えられています。

 実物よりも一回り大きい、125パーセント程度の拡大印刷がなされており、文字が読みやすくなっているのもこの本の良いところ。匡郭の使い方を工夫した、遊び心あるちりめん本の絵柄が、少し大きめに印刷されてとても見やすくなっています。じっくりと楽しみながら見ているうちに、新たな発見があるかもしれませんね。各作品のイメージカラーを背景色として、和紙のテクスチュアで印刷しているところも、まるで縮緬紙の肌合いを視覚的に再現しようとしているかのようで新鮮です。

 本書に収録された3つのコラムと5つのメモは児童文化研究センター研究員の尾崎るみさんが担当し、「日本昔噺」シリーズ誕生の経緯や、その立役者となった武次郎、このシリーズで活躍した絵師たち・翻訳者たちについて解説しています。日本語訳は同じく本研究センター研究員の浜名那奈さんが担当しています。日本の昔話を異なる言語で読むときの新鮮な感じが、浜名さんの訳文からも伝わってきます。

 本書は4月2日(水)発売。センター入り口にさっそく展示しました。ご来室の折には、是非、お手に取ってご覧ください。

2025年3月14日金曜日

春期閉室のお知らせ

 児童文化研究センターは、3月16日(日)から23日(日)まで閉室とさせていただきます。何卒ご了承くださいませ。

白百合を飛び立ち、新たな道に進まれる皆様に
心より、「おめでとうございます!」


論文集を発行しました

 今年度も論文集発行の季節がやって参りました。ご投稿いただいた皆様に、心より感謝申し上げます。昨今の郵便事情はなかなか厳しくなっておりますが、関係者の皆様のお力添えをいただきまして、発送作業を終えることができました。

 当方で把握している範囲では、都内では発送(2/27)から約9日、東京以外の首都圏の都市部では約11日、関西圏の都市部では約12日程度で届いているようです。万が一、まだ届いていない方がいらっしゃいましたら、ご一報くださいませ。
 なお、センターの春期閉室期間は3月16日(日)から23日(日)とさせていただいております。お問い合わせへのお返しに少々お時間をいただくこともあるかとは存じますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

2025年2月20日木曜日

ミニ展示 2月21日~3月14日

センター入り口で、センター蔵書のミニ展示を行っております。

とても すてきな わたしの 学校

ドクター・スース と J・プレラツキー 文

レイン・スミス と ドクター・スース 絵

神宮輝夫 訳 童話館出版 1999年

展示中も借りられます。お手に取ってご覧ください。

2025年2月7日金曜日

ミニ展示 2月7~21日

 センター入り口で、センター蔵書のミニ展示を行っております。


バレエ物語集 あこがれの代表作10

ジェラルディン・マコックラン 著 

井辻朱美 訳、ひらいたかこ 絵、偕成社、2016


 展示中も借りられます。お手に取ってご覧ください。

2025年1月24日金曜日

現在開催中の企画展

 埼玉県東松山市の埼玉ピースミュージアム(埼玉県平和資料館)で、企画展「児童文学のなかの戦争」が開催されています。この企画展には、児童文化研究センター三文庫の資料が使用されています。

【埼玉ピースミュージアム(埼玉県平和資料館)】
https://www.saitama-peacemuseum.com/

テーマ展「児童文学のなかの戦争」観覧料無料
2025年1月18日(土)~3月9日(日)
※休館日はホームページでご確認ください。
9時~16時半(入場は16時まで)

 なお、この企画展を知った助手の一人が、「同じ東松山市にある丸木美術館にも行きたいな。1日で回れるかな」と、調べたところ、思いのほか距離があることが分かりました(車で15分程度、徒歩では1時間半程度)。どこでお昼ご飯を食べるかといったことも含め、予め計画を立ててから行くのが良さそうです。

2025年1月10日金曜日

ミニ展示 1月10~2月7日

 センター入り口で、センター蔵書のミニ展示を行っております。展示中も借りられます。お手に取ってご覧ください。

動物裁判 西欧中世・正義のコスモス
池上俊一 著、講談社現代新書、1990年

思考する動物たち 人間と動物の共生をもとめて
ジャン=クリストフ・バイイ 著、山口俊洋 訳
出版館ブック・クラブ、2013年

階級としての動物 ヴィクトリア時代の英国人と動物たち
ハリエット・リトヴォ 著、三好みゆき 訳、国文社、2001年

 今回は展示期間が長くなるため、動物をテーマに3冊同時に展示することにしました。
 いずれも興味深い切り口で、動物と人間の関わりを論じています。