2013年12月5日木曜日

キンバリー・レイノルズ博士講演会レポート



 レイノルズ博士が、国際グリム賞を受賞されてすぐの講演会。
 心配をしていた台風二十七号も過ぎ去り、講演会当日は雲一つ無い好天に恵まれ、とても多くの方が足をお運びになっていました。
 会場となった白百合女子大学クララホールは満員御礼、二人掛けの机に三人掛けされている方もちらほらと言った具合でした。
 我々児童文学・文化専攻修士一年も会場設営の手伝いを済ませ、会場へ。今か今かという雰囲気の中、本専攻主任である白井澄子先生のご挨拶から、講演会がスタートします。
 講演の前半部はレイノルズ博士の半生と共に、児童文学研究というものがどの様な歩みを経て来たのか、というお話が、後半部分では、先生の新書の内容に関わる、子供の作る出版物というテーマのお話がありました。
 特に前半の、児童文学の歩みというテーマでは、レイノルズ博士がどの様なご家庭でお生まれになり、どの様な経歴を経られて来たのか、それと共に当時の児童文学研究がいかに手探りなものであったかということを、つぶさにお話しいただきました。
 印象的な言葉としては、なぜレイノルズ博士が児童文学研究を志されたのか、という場面での、“Children’s Literature chose me.”という一言でしょう。会場のどなたもが、ご自身の足跡を振り返るきっかけになったのではないでしょうか。
 質疑応答の時間になると、本学学生から、他大学で教鞭をとられている方々等、会場のあちこちで、幅広い層の方からの質問が飛び交いました。“Thank you Kim.”と、レイノルズ博士に親しげにお話しされる先生もいらっしゃり、レイノルズ博士がいかに日本にゆかりある方であるか、と言う事を改めて知らされる事となりました。
 レイノルズ博士の最後の一言は、“Enjoy!”
 司会の白井先生達と共に、会場を後にされていきました。

(鹿野裕人 本学児童文学専攻修士一年)