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| クリスマスが近くなるとセンター入り口に現れる羊たち。 毎冬、1頭ずつ増えています。 |
2025年12月19日金曜日
センター冬期閉室のお知らせ
2025年12月18日木曜日
2025年12月12日金曜日
ヒマラヤ杉のイルミネーション
2025年12月4日木曜日
ミニ展示 2025年12月4~17日
12月4日(木)、アドベントの集いが行なわれます
展示中の資料
『山のクリスマス』
ルドウィヒ・ベーメルマンス 文・絵
光吉夏弥 訳編 岩波書店 1953年
「マドレーヌ」シリーズの作者として知られる、ベーメルマンスの作品です。
町で暮らすハンシは、チロルの山にあるハーマンおじさんの家に呼ばれ、冬休みを山で過すことになりました。お母さんと離れて過ごすのは初めてのハンシ。どんなクリスマスになるでしょうか。
2025年11月13日木曜日
ミニ展示 2025年11月13日~12月3日
展示中の資料
『こねこのバベット』
クレア・ターレイ・ニューベリー 文と絵
光吉夏弥 訳 ブッキング 2007年
※『クリスマスのこねこ』(大日本図書、1980年)を改題、復刊
11月20日は光吉夏弥先生のお誕生日です。そして、その10日後の11月30日にはアドベント(待降節)が始まり、クリスマスの準備をする楽しい季節がやってきます。そこで、11月後半から12月にかけてのミニ展示では、センター蔵書のなかから光吉先生が翻訳された、クリスマス関連の書籍を3回連続でご紹介いたします。
連続展示の第1回は『こねこのバベット』。表紙に描かれた、ちょこんと座ってこちらを見る子猫の愛らしさときたら、もう!
2025年11月7日金曜日
2025年10月30日木曜日
ミニ展示 2025年10月31日~11月12日
昭和50年の雑誌
展示中の資料
『子どもの文化』第7巻第4号、1975年4月
〈特集〉漫画のなかの子ども50年
2025年は昭和元年から数えて100年目の節目の年です。ひとつ前の節目となっていた50年前、すなわち昭和50年=1975年発行のこの雑誌で、マンガ(漫画)に描かれた子ども像を振り返り、その変遷を追いかけてみましょう。
センター所蔵の雑誌『子どもの文化』第7巻第4号(1975年4月)では、「漫画のなかの子ども50年」という特集を組んでいます。特集は、「漫画のなかの子ども50年 主人公にみる、子ども像の変遷」と、「私が見てきた子ども漫画の50年」(漫画評論家、石子順氏が漫画博士の須山計一氏にインタビューする対談記事)の二つの記事で構成されています。
本特集の前半部分である、「漫画のなかの子ども50年 主人公にみる、子ども像の変遷」では、石子氏提供による子ども向け漫画34作が紹介され、それぞれの作品に登場する子ども主人公の姿を年代順に見ることができます。
北澤楽天「とんだはね子」に始まり、関谷ひさし「ブンちゃん」に終わる、この子ども像変遷史。もしも、これをさらにもう50年分続けて、私たちの時代につなぐとしたら、あなたならどんなマンガの主人公を選びますか?
センター所蔵の雑誌で、マンガと言えばこれ!:『ビランジ』全50号
本センター所長、浅岡靖央先生のご寄贈により、竹内オサム氏が個人で発行していた雑誌『ビランジ』が、ここ児童文化研究センターに全号揃っています。センターのライブラリーを担当する助手は、この雑誌のご寄贈を受けたとき、(えっ、いいんですか?)と、内心、うろたえてしまったとか。それくらい、あると嬉しい雑誌なのです。受け入れ作業が済んで利用可能な状態になったときは、この助手、浮かれて小躍りしていましたよ。
『ビランジ』の前に発行されていた『ポラーノ』(大阪国際女子大学人間科学部 コミュニケーション学科)も、やはり浅岡先生のご寄贈で、第3号から第8号まで所蔵しています(所長、ありがとうございます!)。
2025年10月23日木曜日
ムナーリとレオーニ(52)
1963年
1963年のレオーニは、1950年から制作していた「想像肖像」シリーズの作品を、ミラノのナヴィリオ・ギャラリーで展示。実在する人も、実在しない人もモデルになっているという面白いシリーズである。また、この年、レオーニの代表作中の代表作が出版される。『スイミー』である。レオーニにとって4冊目となるこの絵本は、1964年のコルデコット賞次点に、そして、1967年第1回プラスチラバ世界絵本原画展で「金のりんご賞」を受賞する。日本では、谷川俊太郎訳で1969年に好学社から刊行されている。小学校の国語教科書に掲載されたり、是枝裕和監督の映画『万引き家族』(2018年)に登場したり、『スイミー』ほどたくさんの人に親しまれている作品はないのではないだろうか。
しかし、「だれも知らないレオ・レオーニ」展図録によると、『スイミー』の原画は行方不明だそうだ。会場で「原画」として展示されていたのは、レオーニが制作した別ヴァージョンのものである。レオーニは『スイミー』制作にあたって、モノタイプという、偶然を活かした版画技法を用いており、同展開催前に行われた調査で、関連作品が大量に発見されている(松岡希代子「『スイミー』原画の謎」p.185)。それにしても、本物の原画はどこにあるのだろう。探し物の常として、忘れかけた頃に思いがけないところからひょっこり出てくるのかもしれない。見つかったら、それは絵本史に残る大発見になる。
さて、1963年のムナーリはと言えば、相変わらず精力的に作品発表をしている。個展を1回と、グループ展を5回。
ところで、前回、1962年にオリヴェッティ店舗で開催されたグループ展について、ウンベルト・エーコの『開かれた作品』についてのリポートを熊沢健児氏にお願いしようと書いた。しかし、「頼めば3~4週間で書いてくれるはずだ」という私の言葉が熊沢氏の気に障ったらしく「そんな簡単に書けないよ!」と叱られてしまった。あれからもう数か月も経つのに、会うたびにご機嫌斜めである。自分で読んでリポートするしかないのか…困った。
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| ご機嫌斜めで、背を向けて寝っ転がる熊沢氏。 普段は、下の画像に見る通りの紳士です。 |
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| 熊沢健児(くまざわ・けんじ) 児童文化研究センター名誉研究員(ぬいぐるみ)。 センター入り口のミニ展示の隣で皆さまをお迎えします。 |
【書誌情報】
奥田亜希子編「ブルーノ・ムナーリ年譜」『ブルーノ・ムナーリ』求龍堂、2018年、pp.342-357
「レオ・レオーニ 年譜」『だれも知らないレオ・レオーニ』玄光社、2020年、pp.216-219 ※執筆担当者の表示なし
遠藤知恵子(センター助手)
2025年10月17日金曜日
2025年10月16日木曜日
ミニ展示 10月16~31日
秋の夜は ねる子おこして遊びたく 茂田井武
「秋の夜は ねる子おこして遊びたく」…こんな句を詠んだ茂田井武の絵ばなし(絵物語)を展示します。
展示中の本
ヱバナシ フシギナコドモタチ
もたいたけし文庫10 山口卓三 編 トムズボックス 2000年
収録作品
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| 「フシギナコドモタチ」より |
茂田井武 画・文「フシギナコドモタチ」
教養社 1947年
トモキチとマリ子が三時のおやつを食べようとしたちょうどそのとき、掛け軸の絵に描かれた仙人と仙女が二人を呼びました。呼ばれるがまま、掛け軸の中へ歩いていくと、そこは不思議な子どもの国でした。
南江治郎 作 茂田井武 画「お日さまの歌」
掲載誌:『子供雑誌』(白鳥社)新年号 1948年1月
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| 「お日さまの歌」より |
人形劇ですが、脚本を省き茂田井による絵のみ収録されているため、まるで人形によるパントマイムのようです。ユーモラスなライオンの表情や、ペタペタ、ノシノシと歩むペンギンの仕草など、魅力たっぷりです。
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| 「星の輪」より |
茂田井武 作「星の輪」
掲載誌:『子供雑誌』(白鳥社)2巻3-5号 1947年7・8月-11・12月
凧ちゃんは、凧つくりの名人です。ある日、先生に呼び出され、外務省の人に連れて行かれます。行き先は港でした。凧ちゃんは外務省の人からジャケツ(上着)と易しい英語の字引(辞書)とパスポート、そして手紙と証明書を渡され、一人で船に乗り込みます。船の行く先は…?
2025年10月3日金曜日
猫村たたみの三文庫(非)公式ガイド 番外編
猫村たたみ、出版社の社史を耽読する
皆さま、ご機嫌いかがかにゃ?
三文庫の守り猫、猫村たたみですにゃ。2025年度後期が始まって、皆さまにお会いできることが嬉しくてたまらないのにゃ~。
新年度が始まったときにも申し上げました通り、私の2025年度の目標は「原点回帰」なのですにゃ! 図書館司書としての知識に磨きをかけるため、今年度は本についての本を、一生懸命、読んでおりますのにゃ。
この数週間ほどは、出版社の社史が面白くて、児童文化研究センターの本棚の、あまり使われていないゾーンにうらぶれているのを引っ張り出しては楽しんでいるのにゃよ。たとえば、『偕成社の歩みⅡ[一九八五-一九九六]』(偕成社、1997年)には、こんなくだりがあるのにゃよ。
七月[1987年7月にゃ!:猫村]、俳優石原裕次郎がガンで五十二歳の生涯を閉じ、葬儀にはその死を悼んで三万人のファンが参列した。裕次郎は戦後の青春像のシンボルだったが、幼児のシンボルといえば、なんといっても「ノンタン」であろう。(p.17)
1987年の世相と出版物とを結び付けながら、同じ年に刊行が始まった〈赤ちゃん版ノンタン〉シリーズを紹介するのにゃよ(「ノンタン」シリーズ誕生は1976年にゃよ。その頃の石原裕次郎さんはというと、石原プロが初めて本格的にテレビドラマを手がけた、「大都会」シリーズの放映が始まっていたのにゃ)。「青春像のシンボル」=石原裕次郎さん、「幼児のシンボル」=ノンタンって並べると、ノンタンが格好良く、石原裕次郎さんが可愛く思えてくるのにゃ。石原さんもノンタンも、やんちゃなプレイが魅力にゃし、実は似た者同士にゃったのかもしれないのにゃね~。
2025年9月19日金曜日
ミニ展示 9月19日~10月15日
10月15日は、本学児童文化学科で創作の授業を担当された舟崎克彦先生のご命日に当たります。2025年は舟崎先生生誕80年、没後10年の節目の年です。
2025年度後期最初のミニ展示は、センター蔵書から、舟崎先生が手がけられた絵本や関連書籍をピックアップしました。センターにお立ち寄りの際はぜひ、入り口のミニ展示と、入って右側の壁に掛けられた絵本原画[舟崎先生作『うわさのマメずきん』(あかね書房、1994年)に、長新太さんが描かれた絵]をご覧いただき、先生の思い出話に花を咲かせてください。
【展示中の書籍】
『ネギでちゅ』
舟崎克彦 作・絵
ポプラ社 2003年
なんでもできるけれど、なんにもしない。玉葱にそっくりの茶トラの猫、ネギちゃんのお話です。
『ギャバンじいさん』
舟崎克彦 作 井上洋介 絵
パロル舎 2006年
吹雪で狩りに出られないギャバンじいさんの家にやってきたのは、凍えたウサギ。そして、そのウサギを追ってやってきたのは…。さてさて、狩人のギャバンじいさんはどんな行動に出るのでしょうか?
『魔もののおくりもの』
舟崎克彦 作 宇野亜喜良 画
小学館 2008年
人を不幸にすることに厭きた魔ものは、今度は人を幸せにすることに決めました。魔ものは不幸せそうな少女を誘拐し、少女を喜ばせようとあの手この手を使うのですが…。
『ここにいる』
舟崎克彦 詩 味戸ケイコ 画
ポプラ社 2011年
こちらは、詩の絵本。大切な人の不在を抱きしめる少女のひとり語りとして、一篇の詩が綴られています。
『現代児童文学作家対談5
那須正幹・舟崎克彦・三田村信行』
神宮輝夫 インタビューア
偕成社 1989年
神宮輝夫先生によるインタビューに作家さんたちが応えるこの本で、舟崎先生のページを開いて最初に気づくのは、註の多さ(那須正幹さん24個、舟崎克彦先生44個(!)、三田村信行さん29個)。註とは、文章につけてその部分の意味を説明したり、補足したり、あるいは情報の出所を示したりするもので、私たちの論文執筆にも欠かせない重要な要素です。
どんな作家さんも、現実のあらゆる物事に知的アンテナを伸ばし、それらと自分の創作活動を結びつけながら、いきいきとした物語を綴っていらっしゃるわけですが、そのように伸ばした知的アンテナの数が註の数に影響しているとしたら、舟崎先生は飛びぬけて多くの知的アンテナをお持ちだったのかもしれません。
白百合女子大学児童文化学科OGにとって「舟崎克彦先生」といえば、入学式にはタキシード、真夏は麻のスーツを着こなし、ママチャリに乗るときはジャージといったように、TPOに合わせてビシッとお洒落に決める、素敵な作家の先生でした。この対談集に収められた写真3点のうちの1点には、豚さんと一緒に『エイリアン』を読む、ワイルドなタンクトップ姿の舟崎先生のお姿があります。これは一体、どんなTPOに合せているのでしょうか…?
今回のミニ展示でご紹介した4冊の絵本のうち、3冊はそれぞれ、井上洋介さん、宇野亜喜良さん、味戸ケイコさんが絵(画)を担当されています。どの絵本も個性的であると同時に、人間が生きるということに対しての根源的な問いかけを含んでおり、絵とことばが協働してその問いを美しくえがきだしています。センターにお越しの際には、ぜひ、お手に取ってご覧ください。
2025年7月30日水曜日
2025年7月24日木曜日
センター入り口の展示替え
展示中の本
2025年7月10日木曜日
次回研究会のお知らせ ※終了しました
第74回「児童文化研究センター研究会 前期発表会」
おかげさまで、大盛況のうちに終了しました
今回の発表会では、「修士論文中間発表」と「構成員研究発表」を行います。
学内(白百合女子大学の学生と教職員)の方は予約なしでご参加いただけます。学外の方は、7月28日(月)17時までに児童文化研究センター(jido-bun@shirayuri.ac.jp)までメールでお申込みください。
修士論文中間発表 10:30~14:30(予定)
構成員研究発表 14:40~16:10(予定)
※12時から1時間程度の休憩を挟みます。
「構成員研究発表」プログラム
伊藤かの子氏
「上橋菜穂子作品における〈食〉―越境を象徴する食べ物―」
原田優香氏
「親を求める旅から真理に向かう旅へ―『鋼の錬金術師』における「子ども」と「真理」」
鈴木あゆみ氏
「長谷川版欧文図書の製造工程とカレンダーから見える日本の子どもと文化について」
日時:2025年7月29日(火)10:30~16:10(予定)
場所:9012教室(本館地下)
発表順や開始・終了時刻は当日変更になる場合もございます。ご了承くださいませ。
皆様のご参加を、お待ちしております。
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| お誘いあわせの上、お越しください。 |
2025年6月20日金曜日
センター入り口の展示替え
ルイス・キャロル『シルヴィーとブルーノ・完結篇』
2025年6月12日木曜日
新着資料のお知らせ
『鬼ヶ島通信』80+4号(2025年春号)が届きました。今号では、SFの特集記事が組まれています。
石川宏千花、河合二湖、北川佳奈、くまあやこ、佐竹美保、柴田勝茂の寄稿に加え、はやみねかおるのインタビュー記事も掲載。豪華すぎて、どこから読もうか迷ってしまいますね。
また、ひこ・田中さんの連載記事では、『メアリ・シェリー「フランケンシュタイン」から〈共感の共同体〉へ』(シャーロット・ゴードン著、小川公代訳、白水社、2024年)からの引用をまじえてメアリ・シェリー『フランケンシュタイン』の制作背景に思いを馳せつつ、ル・グウィンの「ゲド戦記」シリーズに鋭い批判を加えます。
『鬼ヶ島通信』最新号は本日から1週間程度、センター入り口の展示スペース(メールボックスの上)に置きますので、ぜひお手に取ってご覧ください。
2025年5月29日木曜日
ムナーリとレオーニ(51)
1962年
2025年5月8日木曜日
センター入り口の展示替え
森下みさ子『娘たちの江戸』筑摩書房、1996年
シャーリー・フォスター+ジュディ・シモンズ『本を読む少女たち ―ジョー、アン、メアリーの世界』川端有子訳、柏書房、2002年
遠藤寛子『『少女の友』とその時代 ―編集者の勇気 内山 基』本の泉社、2004年
中川裕美『少女雑誌に見る「少女」像の変遷 ―マンガは「少女」をどのように描いたか―』出版メディアパル、2013年
岩淵宏子+菅聡子+久米依子+長谷川啓 編『少女小説事典』東京堂出版、2015年
図書の家 編、石堂藍 編集協力『少女マンガの宇宙 SF&ファンタジー1970-80年代』立東社、2017年
本を鑑賞してみる 後編
児童文化研究センターのゆるキャラコンビ、猫村たたみと熊沢健児は『祖父江慎+コズフィッシュ』(パイインターナショナル、2016年)で紹介された本のなかから、大学図書館で借りられる本をピックアップし、本の鑑賞を始めました。ブックデザインの勉強です。いま、ふたりは2冊の学術書が気になっているようです。
(なお、本記事はキャラクターの対話によって成り立っております。猫村につきましては語尾に「にゃ」のつくいわゆるキャラ語を使用しておりますが、記事の性質をご理解の上、お楽しみいただけましたら幸いです。 )
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| 熊沢健児「ところで、猫村さん」 |
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| 猫村たたみ 「どうしたのかにゃ? 熊沢君」 |
〈ふたりが見ている学術書〉
2025年5月2日金曜日
2025年5月1日木曜日
本を鑑賞してみる 前編
児童文化研究センターのゆるキャラコンビ、猫村たたみと熊沢健児は、今年度、書誌学やブックデザインなどについて学ぶことにしました。前回、熊沢が『祖父江慎+コズフィッシュ』(パイインターナショナル、2016年)を手に取ったことをきっかけに、ふたりは祖父江さんとコズフィッシュがデザインした本を図書館で借り、鑑賞してみることになりました。
(なお、本記事はキャラクターの対話によって成り立っております。猫村につきましては語尾に「にゃ」のつくいわゆるキャラ語を使用しておりますが、記事の性質をご理解の上、お楽しみいただけましたら幸いです。 )
〈テーブルに置かれた6冊の本〉トーベ・ヤンソン『軽い手荷物の旅』トーベ・ヤンソン・コレクション1、冨原眞弓訳、筑摩書房、1995年(※)ヒューバート・L・ドレイファス+ポール・ラビノウ『ミシェル・フーコー 構造主義と解釈学を超えて』井上克人+北尻祥晃+高田珠樹+山形頼洋+山田徹郎+山本幾生+鷲田清一訳、筑摩書房、1996年アン・スウェイト『クマのプーさん スクラップ・ブック』安達まみ訳、筑摩書房、2000年トーベ・ヤンソン+ラルス・ヤンソン『彗星がふってくる日』ムーミン・コミックス第9巻、冨原眞弓訳、筑摩書房、2001年(※)小野不由美『くらのかみ』講談社、2003年(※)中沢新一『精霊の王』講談社、2003年※のついているものは、シリーズものです。
2025年4月17日木曜日
熊沢健児の読書日記より
この記事は、児童文化研究センター名誉研究員(ぬいぐるみ)の熊沢健児が執筆を担当したものです。就職氷河期に青春期を過ごした熊沢は、非正規の仕事をいくつか経験したのち、本センターにて住み込みで働くようになりました。熊沢のおもな業務は、児童文化研究センター入口で待機し、ご来室される方々をお迎えすることと、ブログの記事を通じて情報発信をすることです。以後、お見知りおきくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
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| 熊沢健児 |
朝、猫村たたみさんから「本についての本」を読もうというお誘いを受けた。猫村さんが「三文庫(非)公式ガイド」で取り上げていた『本づくりの匠たち』(グラフィック社編集部編、グラフィック社、2011年)が面白そうだったので、まずは手に取ってみた。猫村さんの言うとおり、冨田文庫の資料がこの本には登場する。これは、ちょっと、嬉しい。
私は、本はテキスト(文章も、絵も含めて)が命、内容が一番大事だと思っているけれど、開き具合や手触りといった、(長く読んでいても嫌にならないという意味での)デザインや読みやすさも、読書の楽しみを大きく左右する要素である。見た目よりも中身と実用性を重視したくなる私は、『本づくりの匠たち』に登場するスペシャリストたちの仕事ぶりには、ただただ感謝と尊敬の念を抱くばかりである。
彼らは私のような合理主義的な読者のニーズばかりでなく、ときに無理難題を持ちかけてくるデザイナーの要求にも応えていかねばならない。『本づくりの匠たち』では、祖父江慎さんというブックデザイナーの名が出てきた。この方は非常に斬新なデザインで知られているのだそうだ。本づくりの現場をグラフィック社編集部とともに取材する名久井直子さん(名久井さんご自身もブックデザイナーである)は、祖父江さんのお仕事を「印刷や加工のことをよくご存知の上で、綿密な計画がなされていて、とても勉強になります」(p.60)と評する。これを読み、ああ、そうなんだと思い、実用一辺倒の自分を大いに反省した。本がどんな姿かたちをしているか、鑑賞しようと思った。
丁度よい具合に、大学図書館に祖父江さんの作品画像を数多く収録した資料があるのを見つけた。『祖父江慎+コズフィッシュ』(パイインターナショナル、2016年)である。ウキウキしながらこの本を借り、センターに持ち帰ってページをぱらぱらとめくる。そのとき、思わず「ギャッ」と悲鳴を上げてしまった。むき出しの人体が生々しく写された写真画像を見てしまったのである。私にはちょっと無理かもしれない。こういう画像、実はすごく苦手なのだ。でも、勉強はしたいんだよなあ…。今度、猫村さんに相談してみよう。
~後日~
猫村 熊沢くん、こんにちにゃ!
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| 猫村たたみ 「相談って、何かにゃ?」 |
熊沢 祖父江慎さんのブックデザインの本を見て、本がどんな姿かたちをしているか、鑑賞してみようと思ったんだ。
猫村 それは良い考えにゃ!
熊沢 でも、この本には私の苦手なタイプの写真画像があって…。
猫村 そうにゃの? どれどれ…にゃ~む、荒木経惟さんや、沢渡朔さんの写真集かにゃ?
熊沢 そ、そうなのかな。ちょっと気圧されてしまって、よく見ていなかったから。表現に携わる者としては、作品集に載った図版を正視できないなんて情けない限りだけど…。
猫村 にゃ~に、気にすることはないのにゃ! 作品としての裸体像と、すっぽんぽんの裸の画像や煽情的に演出された肉体の像との境界線は、人によって違うのにゃ。熊沢君の境界線が、祖父江さんや荒木さんや沢渡さんの境界線と違っていただけにゃよ!
熊沢 ありがとう。でも、いやしくも作品として提示されている画像なのに、拒否感を覚えてしまう私には、この本を読む資格はないんじゃないかって思うんだ。でも、勉強はしたいんだよ…。
猫村 本を読むのにシカクもサンカクもないのにゃよ! 私がお手伝いするから、ちょっと待っててにゃ! (猫村、『祖父江慎+コズフィッシュ』をパラパラとめくりながら高速で手を動かし、スマホで検索を始める。)
熊沢 猫村さん、あいかわらず早いな…。
猫村 にゃっへん! 私、情報検索のプロにゃもの、これくらいは朝飯前にゃよ。…へいお待ちにゃ!
熊沢 あ、付箋が挟んである。
猫村 児童書や学術書の書影があるページや、書容設計がわかるページに、付箋を挟んだのにゃ。そして、大学図書館に所蔵のある本は、これと、これと、これと…。
熊沢 すごい! 実物を見ることができるんだね。
猫村 検索しているうちに、私も祖父江さんデザインの本を見てみたくなったのにゃ。
熊沢 うん。一緒に見てみよう。今から図書館に行って、借りてくるよ!
猫村 ありがとうにゃ!
【書誌情報】
『祖父江慎+コズフィッシュ』パイインターナショナル、2016年
2025年4月10日木曜日
猫村たたみの三文庫(非)公式ガイド
この記事は、白百合女子大学児童文化研究センターオリジナルキャラクター「猫村たたみ(ねこむら・たたみ)」によるものです。猫村は、児童文化研究センターの貴重書庫「三文庫」を図書館司書として守り、その魅力を広く伝えるという職務遂行上の理由から、語尾に「にゃ」をつけたいわゆる「キャラ語」を用います。本ブログ記事をお読みくださる皆様におかれましては、キャラクターの性質をご理解の上、猫村たたみの世界観をお楽しみくださいますよう、お願い申し上げます。
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| 猫村たたみ |
- 2015年に、グラフィック社編集部と名久井直子さんがタッグを組んで作った『ブックデザイナー・名久井直子が訪ねる紙ものづくりの現場から』(グラフィック社)が出版されています。『ブックデザイナー・名久井直子が訪ねる紙ものづくりの現場から』では、『本づくりの匠たち』で訪れた活字鋳造の株式会社中村活字と活版印刷の株式会社弘陽に2度目の見学をしており、さらに、東日本大震災を経験した製紙工場での話など、本好きならばぜひとも読んでおきたいトピックがたくさんあります。
2025年4月2日水曜日
新刊本のお知らせ
『ちりめん本 海を渡った日本昔ばなし Japanese Fairy Tales』
尾崎るみ監修 浜名那奈訳 東京美術 2025年4月
一家に一冊は持っておきたいような、愛らしいちりめん本の影印本が出版されました。長谷川武次郎が明治18(1885)年に刊行したちりめん本「日本昔噺」シリーズより『桃太郎』『舌切雀』『猿蟹合戦』『花咲爺』『勝々山』『鼠嫁入』『瘤取』『浦島』『因幡の白兎』『竹箆太郎』の英訳版を選び、これら十作品の表紙・表題紙・本文・奥付など広告と裏表紙を除いたページが影印され、各作品の主要な登場人物を紹介する扉が新たに付け加えられています。
実物よりも一回り大きい、125パーセント程度の拡大印刷がなされており、文字が読みやすくなっているのもこの本の良いところ。匡郭の使い方を工夫した、遊び心あるちりめん本の絵柄が、少し大きめに印刷されてとても見やすくなっています。じっくりと楽しみながら見ているうちに、新たな発見があるかもしれませんね。各作品のイメージカラーを背景色として、和紙のテクスチュアで印刷しているところも、まるで縮緬紙の肌合いを視覚的に再現しようとしているかのようで新鮮です。
本書に収録された3つのコラムと5つのメモは児童文化研究センター研究員の尾崎るみさんが担当し、「日本昔噺」シリーズ誕生の経緯や、その立役者となった武次郎、このシリーズで活躍した絵師たち・翻訳者たちについて解説しています。日本語訳は同じく本研究センター研究員の浜名那奈さんが担当しています。日本の昔話を異なる言語で読むときの新鮮な感じが、浜名さんの訳文からも伝わってきます。
2025年3月14日金曜日
論文集を発行しました
2025年2月20日木曜日
ミニ展示 2月21日~3月14日
センター入り口で、センター蔵書のミニ展示を行っております。
とても すてきな わたしの 学校
ドクター・スース と J・プレラツキー 文
レイン・スミス と ドクター・スース 絵
神宮輝夫 訳 童話館出版 1999年
展示中も借りられます。お手に取ってご覧ください。
2025年2月7日金曜日
ミニ展示 2月7~21日
センター入り口で、センター蔵書のミニ展示を行っております。
バレエ物語集 あこがれの代表作10
ジェラルディン・マコックラン 著
井辻朱美 訳、ひらいたかこ 絵、偕成社、2016年
展示中も借りられます。お手に取ってご覧ください。
























